2023-01-01から1年間の記事一覧

拝啓 2023年へ

今年はなにがあったかな。思い出そうとしてもよく思い出せない。これはべつに全てを忘れたというわけではない。思い出そうとするとその過程で頭に靄がかかって、白っぽくなってきて、般若心経になって文学になって信仰になってついには鳥になって飛んでいっ…

事故って死んだ

はじめに書いておくことにするが、この文章は詩でも無ければ歌詞でもない。 (因みに俺はこの2つを明確に区分している。それについてはまたいつか) 近況報告というか、所感というか、所信表明というか、長めのツイートというか、それを要するにブログと呼んで…

ランウェイ・ランナウェイ

頭ん中じゃ浮かんでるはず、この部屋 焦げた歴史が、手を伸ばして支えてる 従えそびれたらそれまでの、明日には、高圧的に 一旦セーブしてから、ルーペで太陽を見る 常にこの街の先頭にいる、けどなにも始まらない 僕のうしろに沢山の人が並ぶ、けどなにも始…

パラダイムシフト

西日から伸びる 雑踏の影が あの本の悪魔みたい 僕を監視するから 歩道に伸びる 雑草毟り取って いっそ陽光に 目を焼いてやった 自分を騙して 欺いて 煙に巻いて 生き延びて 60Wばかりの電球じゃ 僕を照らせはしない ただ 抜け出したい それだけが動機 偶然…

グッド・バイ

4番線ホームで 季節に手を振って ふと振り返れば 昔日のたられば 後ろ髪引くから 思い出と寄り添えば 明日の僕が 線路に飛び込んだ 「あれがお前だよ」って笑って 散り行く花火を 捕まえても それは誰の胸にも落下せず 果てしない黒に 霧散して 眠る 眠る すべ…

どうせ世界はこのままだから

世間体は気にしない という世間体を 大事にするように 背負って歩くように 僕らの荷物には 無駄なものばかり 増えていくけど 本当に譲れないものを ひとつだけ選んで それを大切に できたらいいな 今の僕にはまだ 大切なものが 多すぎるけど 独りよがりな詩…

じゃあ誰が君の部屋を掃除するんだ?」

残念!部屋が荒廃してきました。 溜まった洗濯物は大きな山となり、毎年、沢山の登山客が訪れています。 ゴミ箱はティッシュで溢れ、その溢れたティッシュの上に、また新しくティッシュが捨てられて(置かれて)いきます。 玄関に溜まった燃えるゴミは、毎朝僕…

自販機

駅前のカラオケ店と 理科室の前の廊下の 名前のない類似性が 五月のぬるい風に吹かれて 部屋のカーテンを揺らしたとき それが僕のすべてだと思えた 教室から見下ろす校庭と 雨の日の体育館の天井の その生活感の無さが 僕の生活を脅かし 部屋のカーテンを締…

穿って

いつかの酩酊の路上で 踏みつけられた自尊心が コンクリートに頬ずりをして 僕は僕を思い出した 誰もが薄ら笑いを浮かべ 足を掬い合う浮世にて 先生はどこですか 誰が僕を正してくれるんだろう 生きてけないな 生きてけないぜ 虎視眈々と研ぎ澄ます 先鋭化し…

センスと煩悩について

───────────────────── だけど → だけれど にするだけで、一気に文筆感が増す。作文になる。音読になる。説教臭くなる。ツイ主というよりも筆者と言った方がしっくりくるようになる。それを書いたソイツが、文章を書く上でどれだけセンスがあると思われたい…

シュノーケル

街頭に照らされた初雪に ざわついた心が 凍った用水路にひびをいれて水没 焦燥の重さの分だけ深く沈んでいった 落伍者のイヤフォンから 流れるポストロックは 夜空が蓋をした街に調和して窒息 ひとつの舞台を作り上げていた 常に淡白な四季に 向けるべき感情…