ポエティックディストラクション

 

ポエティックディストラクション

格安な確約

虐殺と滑落

剥奪の数々

空っぽな僕らが

空っぽなままで

徐ら書く詩に

価値なんてあるものか

 

ポエティックディストラクション

消毒の広告

のうのうと恍惚

妄想も尊く

憂鬱に人生を

明け渡した夜

追い出された僕は

屋上に立ってた

 

ポエティックディストラクション

相対な後悔

崩壊は爽快

脳内は妖怪

故意的ながなりと

細目の現実と世俗

コールドスリープ 情熱へ

所在を問う 東京

 

ポエティックディストラクション

鈍感な音感

本館は根幹

四番が本番

街の書店の奥の端

猥書に紛れる人殺し

罪に問えない人殺し

学校早退 いとおかし

 

ポエティックディストラクション

詩的な破壊

僕を貫いてくれ

 

ポエティックディストラクション

物憂げなロックバンド

午前二時の河川敷

 

ポエティックディストラクション

ナイフに変わる凶器となれ

 

ポエティックディストラクション

どちらかというと破壊しろ

 

ポエティックディストラクション

想像よりも命を抉れ

 

ポエティックディストラクション

(どちらかというと抉られるかも)

 

ポエティックディストラクション

詩的な破壊

僕を貫いてくれ

 

 

日々を彩るもの

世界を滅ぼすもの

 

何かを変えうる言葉たちから

逃げるのはいつだって僕らだ

始発を待つ自販機が、静かな街を従えて

ポエティックディストラクション